空き缶を振るような感じで何度か頭を振り、椅子から立ちあがってあたりを見まわした。

朝になったことを知るより先に、雨が降っていることに気づき、鯨は目を覚ました。

（夢から覚める）「勝手な想像はやめてください」 　叫んだとたんに眼を醒ました。

こんな夜中にふと起きた自分は、神様にだって見つかっていない気がする。

（寝起きで体が動かない）意識と筋肉を結ぶケーブルは外されたまま。結点のボルトは抜け落ちたままだ。

（午後の穏やかな日差しが射す部屋で、）長椅子の上に横たわった。 　彼女の両手は組合わされて頭の下にあった。その下にクッションがかさなって柔かく心持よく押しつけられている。肱かけの部分が高いので、長椅子は彼女の眼のところに程よい陰翳を与えた。暖かい……室内は絶対に物音せず、わずかに、開いた窓から気にならない程度に市街のどよめきが流れて来る……神経を撫で和らげられるので、伸子は眠いようになった。

（悪夢だけでなくフラッシュバックが起こる）夢の容量が飽和してしまったかのように、洋子はやがて、昼の 日中 に、何度か鮮烈なフラッシュバックを経験した。

アルコールの力を借りなければ、今夜は眠れそうにない

真夜中ぱっちりと突然目が覚めることがあった。 　そういうときは、まるで電気をつけられたかと思うくらいぱっと目が覚める。

石像みたいにごろりと横たわる