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男の黒鞘 の太刀 が、きらりと日に光ったかと思うと、二人はもう見えなくなった。
芥川龍之介 / 偸盗 ページ位置:52% 作品を確認(青空文庫)
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遠くの人
遠くに見える・遠ざかる
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前後の文章を含んだ引用
......、二人の男女 の姿を見た。 朽ち葉色の水干 とうす紫の衣 とが、影を二つ重ねながら、はればれした笑い声をあとに残して、小路 から小路へ通りすぎる。めまぐるしい燕 の中に、男の黒鞘 の太刀 が、きらりと日に光ったかと思うと、二人はもう見えなくなった。 太郎は、額を曇らせながら、思わず道ばたに足をとめて、苦しそうにつぶやいた。 「どうせみんな畜生だ。」 六 ふけやすい夏の夜 は、早くも亥 の上刻 に迫って......
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四階の図書室の窓から見える二人の背中は、心細いくらいに遠くはかない
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
小さな影が黒い礫(つぶて)のように広場の中に駈けだして行った。
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
四十メートルほども離れているので、その表情までは見極められない。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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降りしきる雪の中を、ただ一人だんだん遠ざかって、とうとうかすんで見えなくなってしまった。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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知恩院の大きな山門は近よるに従って、その後ろに月が隠れ、大きな山門は真黒に一層大きく眺められた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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まるで月光の滴りでも落してやるかのように病人の口の中へその水の滴を落してやった。
横光 利一 / 時間 amazon
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