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口の中が埃でざらざらする。ぼくぼくと灰の中を歩いているようだ。
火野葦平 / 麦と兵隊「土と兵隊 麦と兵隊」に収録 作品を確認(amazon)
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ほこり・風塵・土けむり
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紙を拡げて投げた軽さで埃がおさまる
新田 次郎 / 縦走路 amazon
黄いろい埃がまたF市の街からまいのぼり、古綿色の雲や太陽をうす汚くよごしている。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
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(幻覚で、)ロマンスを彩って垂れていた薄青色の紗の幕が、途端にハッと消えてしまいました。まるで別荘の廊下に置かれた裸蝋燭の灯が、冷たい夜風のか弱いひとあおりにフッと滅してしまうような工合です。
村上知行 / 殉情の人
露店がぎっしりシラミの卵みたいにつながる
安岡 章太郎 / 質屋の女房 amazon
まるく浮かんでは消えてゆく湯気
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
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