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間近で見ると、螢火は数条の波のようにゆるやかに動いていた。震えるように発光したかと思うと、力尽きるように 萎えていく。そのいつ果てるともない点滅の繰り返しが何万何十万と身を寄せ合って、いま切なく 侘しい一塊の生命を形づくっていた。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:92% 作品を確認(amazon)
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......でいる手の力を強めてきた。竜夫は川のほとりに降りていった。「竜っちゃん、やめよお、ねえ、行かんでおこう」 何度もつぶやきながら、英子はそれでも竜夫についてきた。間近で見ると、螢火は数条の波のようにゆるやかに動いていた。震えるように発光したかと思うと、力尽きるように萎えていく。そのいつ果てるともない点滅の繰り返しが何万何十万と身を寄せ合って、いま切なく侘しい一塊の生命を形づくっていた。 竜夫と英子のいる場所は川にそった窪地の底であった。夜露が二人の膝元をぐっしょり濡らしてしまった。 竜夫は土手を振りあおいだ。ただ闇ばかりで何も見えなかった。そ......
単語の意味
侘しい(わびしい)
侘しい・・・1.心細いくて不安である。寂しくて心が満たされていない。
2.見た目が貧弱である。外見がしょぼい。
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ジリジリと音が聞こえそうな午後の陽光
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