日本語表現インフォ：ピンとくる言葉や描写が見つかる辞典

ホースの雨のように、飛魚の群が虹のような色彩に閃（ひら）めいて、繰り返し繰り返し海へ注ぎ落ちる。

岡本かの子 / 河明り　ページ位置：94%　作品を確認（青空文庫）

この表現が分類されたカテゴリ

しおりに登録する

前後の文章を含んだ引用

......ながら、テンポの正規的な汽鑵（きかん）の音を響かせて、木下の乗る三千噸（トン）の船はこの何とも知れない広大な一鉢の水の上を、無窮に浮き進んで行く。舳（へさき）の斜の行手に浪から立ち騰（のぼ）って、ホースの雨のように、飛魚の群が虹のような色彩に閃（ひら）めいて、繰り返し繰り返し海へ注ぎ落ちる。垣のように水平線をぐるりと取巻いて、立ち騰ってはいつか潰（つい）える雲の峯の、左手に出た形と同じものが、右手に現れたと思うと、元のものはすでに形を変えている。　積荷の塩......

単語の意味

飛魚・鰩（とびうお）

飛魚・鰩・・・トビウオ科の海魚の総称。胸部分のヒレが長く丈夫で、水上を100ﾒｰﾄﾙ以上飛ぶことができる。多くは全長30cm前後。食用。別名で「あご」という。

ここに意味を表示

トビウオの味、おいしさを伝える表現・描写（魚類のカテゴリ）の一覧ランダム５

名前の通り、空を飛ぶ魚、トビウオ。飛距離は時に４００メートルにも及び、その激しい運動のため体は引き締まっており、脂質は極めて少ない。青背の魚でありながら平均的な白身魚より下回る。

水を蹴って跳躍しする

ホースの雨のように、飛魚の群が虹のような色彩に閃（ひら）めいて、繰り返し繰り返し海へ注ぎ落ちる。

岡本かの子 / 河明り

刺身でいただくトビウオの身肉はしっかりとした味があり、ミソと卵は濃厚だが食べ飽きるということはない

飛び魚は、刺し身か焼くかのどちらかで、ただの塩焼きが意外に旨い。　ぼくらがふだん食べてる飛び魚の肉はパサパサしているが、獲れたては脂こそないがしっとりと軟らかい。そしてハラワタがおいしい。　島の人の話では、飛び魚のハラワタはサンマに次いでおいしいという。　サンマのハラワタは、ネットリと苦いが、飛び魚のそれはさっぱりと苦い。　川魚のハラワタに似ているが、川魚ほど苦くない。

東海林さだお「タコの丸かじり」に収録　amazon