はるか遠くを灯台の明かりがまわっている。くるりとこちらを向き、また遠ざかり、波の上に光る道を作る。
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:97% 作品を確認(amazon)
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灯台
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......、妙に哀しい、甘やかな気持ちになった。 きっとまだこれから、楽しいことも苦しいことも、いくらでもある。……たとえ、雄一がいなくても。 しんと、私は思っていた。 はるか遠くを灯台の明かりがまわっている。くるりとこちらを向き、また遠ざかり、波の上に光る道を作る。 うん、うんと納得して、私は鼻水をたらしながらホテルの部屋へ戻った。 部屋についている簡易ポットでお湯をわかしながら、熱いシャワーを浴びてすっかり着替えてベッド......
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灯台の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
遠くの灯台 まわる光が 二人の夜には 木もれ日みたい
吉本 ばなな / キッチン「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
小林多喜二 / 蟹工船
灯りが海面に映って、十字なりに伸びたり縮んだりする
島尾敏雄 / 夜の匂い「出孤島記」に収録 amazon
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真白にさらしたサテンのような浄(きよ)い波
平林 たい子 / 秘密 amazon
藁 や板きれや腐った果実を浮かべてゆるやかに流れるこの黄土色の川
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