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ジッと目をつぶりながら、さっきの夜鷹の顔を思いうかべた。だがあの瞬間に強く襲われた白粉の顔も、もう種々な疑惑に掻き乱されて、纏 まりもつかない印象となっていた。
吉川英治 / 醤油仏 ページ位置:58% 作品を確認(青空文庫)
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混乱・訳が分からない・理解できない
忘れる・思い出せない・曖昧な記憶
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前後の文章を含んだ引用
......代り、取られても泣言 をこぼしちゃ困るぜ」 醤油賭の腹いせに熱している仲間の話も、かれには何の興味もない。 よい程に聞いて、蒲団をかぶった。 そして、夜具の中で、ジッと目をつぶりながら、さっきの夜鷹の顔を思いうかべた。だがあの瞬間に強く襲われた白粉の顔も、もう種々な疑惑に掻き乱されて、纏 まりもつかない印象となっていた。 「まさか!」 と、彼は無理に心を落着けようとして、 「……人違いだ、気のせいだ……いくら何でも、まさか養母 が夜鷹などに」 と、心で叫んだ。 しかし、その一方では、......
単語の意味
白粉(おしろい)
白粉・・・化粧品のひとつで、顔につけたり塗ったりする白い粉。また、それを練り合わせたもの。肌を色白に美しく見せる目的で使う。粉白粉・水白粉・練り白粉・紙白粉・固形白粉などがある。「しろい」は、「白い物」を意味する。
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まるで歪んだ鏡に変形して映った自分の姿を眺めているみたい(に事態をうまく飲み込めない)
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
不可解な要素がいくつかある。そして話のラインが錯綜している。どのラインとどのラインが繋がっているのか、それらの間にどのような因果関係があるのか、見きわめることができない。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
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ついさっきまで洗いながら考えていたことが、シャボンの泡が音もなく割れたみたいに、どうしても思い出せなくなる。
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
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「記憶」カテゴリからランダム5
酸が増した胃液のように、苦い思いが意識に分泌される
野上 弥生子 / 真知子 (1966年) amazon
古い滓(おり)が水面へ浮んで来たように思い出されて来た。
徳田 秋声 / 縮図 amazon
その時々のありさまが、写真にとって残しておいたようにこまごまと思い出されてくる
森田 たま / もめん随筆 amazon
「思考・頭の中の状態」カテゴリからランダム5
ぼくは高山の言葉を頭の中でもう一度 反芻 した。彼の言うことは大筋で正しいように思えた。しかし心の奥の方で何かが違うという気がした。だが、それが何かはわからなかった。
百田尚樹「永遠の0」に収録 amazon
「どうでもいいわ」……小初はすべてをぶん流したあとの涼やかさを想像した。
岡本かの子 / 渾沌未分
遠く――回向院 の七刻 がうつつな耳に聞える。
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
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