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唇に小粒こつぶな白い歯をもって行く。薫は黙って吸わせたままに
岡本かの子 / 渾沌未分 ページ位置:30% 作品を確認(青空文庫)
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キス・口づけ
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前後の文章を含んだ引用
......掴つかまって青白いいきものが水を掻いている。薫だ。薫は小初よりずっと体は大きい。あごほおすずしくげ、整った美しい顔立ちである。小初はやにわに薫のくびと肩をとらえて、うすむらさき唇に小粒こつぶな白い歯をもって行く。薫は黙って吸わせたままに、足を上げ下げして、おとなしく泳いでいたが、小初ほど水中の息が続かないので、じきに苦悶くもんの色を見せはじめた。それからむやみに水を掻ききはじめた。とうとう絶体絶命......
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彼の粘膜が、わたしの中で丁寧に体温を吸い取ってゆく。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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サユリは自分の皮膚を移動して行く男の舌を意識した。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
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