揚げたてが温かい

中にナッツを詰めてちょっとおしゃれで栄養もたっぷり。やさしい甘さで口当たりもいいので大人にも喜ばれる。

（コロッケはフライの中で）一番地味な存在である。風貌、性格、容姿、いずれにも派手さはなく、万事ひかえめ、ひっそりしている。 　その地味さかげん、陰影のある面ざし、生活感のあるたたずまい、いずれをとってもゴハンの正妻という感じがする。それもただの正妻ではなく、〝糟糠の妻〟なのである。 　ゴハンと長く連れ添い、互いの裏も表も知りつくした仲といえる。 　ゴハンとコロッケ、これほど貧しく、これほど哀切で、これほど清々しい取り合わせが他にあるだろうか。

ソースいらずのサクうまコロッケ

衣がサクッとしていて、ホクホクのジャガイモと絶妙な割合で入れられた肉とのバランスで最高の甘みが生まれている

ビーツは、真っ赤な色素でスープを染め上げ、ボルシチへといざなう食材

（ナスの皮ばりケーキみたなムサカ）外側はナスの皮だが、蒸してあるから口あたりも悪くなく、中はやわらかい、得もいえぬ味の肉のプディングである。トマトソースをつけていただくとき、ギリシャの蒼い海、青い空がお皿ごしにみえるような気分になる。

真っ赤な外見の割に味はあっさりしており、飽きがこない

グラタンといえばホワイトソース。基本のシンプルなめらかなホワイトソースをマスターしておけば、コーンクリームスープやクリームコロッケ、シチューにも応用できる。

寒さの厳しいロシアに住む人たちは、ボルシチを食べて、冷えた体を温めるのが当たり前。「日本人にとっての味噌汁」のような存在なのだろう。