夏みかんの皮をそのまま生かした入れ物。ふたの部分をはずすと、中は寒天で固めた果汁で満たされ、ひんやりと涼を誘う。
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夏柑糖
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寒天(かんてん)
寒天・・・寒々とした冬の空。
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オハギは反世界の食品である。中にあるはずのアンコが外側の皮になり、本来は皮になるべきご飯がアンコのように中に収まる。大変なデザインをしたものである。オハギは秋。パラダイムの大転換があったのかもしれない。それまでアンコを内に含んで、草餅や大福のように、つつがなく膨張してきたこの宇宙が、夏の終り、ついに臨界点に達する。宇宙は収縮に転ずる。時間が逆行をはじめる。アンコが外側に出てくる。ご飯が内側に内側に包み込まれる。
赤瀬川 原平 / 明解 ぱくぱく辞典 amazon
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