女性器の表現・描写・類語(腰・尻・性器のカテゴリ)の一覧 ランダム5
指先をそえると、褐色の肉ひだが崩れて隠微な部分がサクリと口を割った。 太腿は青白く張りつめ、静脈の網目模様を透かしている。その白さが色褪せて、薬品ででも焼いたかのように黒ずむあたりから 歪 な肉の 褶曲 が始まり、不連続な様子でまがまがしい生き物が 蹲っていた。
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
伸びきった両足の間の栗色の唇
安部 公房 / 他人の顔 amazon
潤んで充血した肉片に囲まれているであろうその部分
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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病気の前より一皮抜きすべらせたようにすっきり細くくびれた滝子の腰の線に、新鮮な肉感を感じたが、なんとなく冷たい鱗のある人魚のようで滝子の身体に触れるのが恐ろしかった。
円地文子 / 耳瓔珞 amazon
私は部屋に行き、シーツの中に潜った。 疼きのような熱の塊は、尾てい骨と恥骨の間の空間に宿っているみたいだった。私はそこへ向かう柔らかい穴を、下着の上から指でたどった。《…略…》下着の上からも、そこがとても柔らかいということがわかった。他の皮膚とは違う柔らかさは、内臓と同じ物質でできているように思えた。 私はその奥の疼きを引き出すように、柔らかい穴を下着の上から指でたどりつづけた。中には怖くて指を入れられなかった。疼きのほうが、まるで外へ出たいというかのように、柔らかい穴の奥で少しずつ膨れていった。《…略…》下着の隙間から直接柔らかい皮膚に触れると、そこは少し水けを帯びているみたいだった。《…略…》爪先からぴりっと、小さな、光の粒でできた雷のようなものが走って、脚の間からその光の粒子がゆっくりと抜けて行った。《…略…》欲望を演奏することによって身体から抜けて行った疼きの塊は、どこにもなくなっていて、膝と性器に、微かな脱力感が残った。身体の中を渦巻いていた音楽はやっと演奏されておさまったみたいだった。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
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