風鈴が折り折り思い出したようにかすかに鳴る。
森鴎外 / 阿部一族 ページ位置:20% 作品を確認(青空文庫)
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風鈴
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前後の文章を含んだ引用
......に、よめはよめの部屋に、弟は弟の部屋に、じっと物を思っている。主人は居間で鼾をかいて寝ている。あけ放ってある居間の窓には、下に風鈴をつけた吊荵 が吊ってある。その風鈴が折り折り思い出したようにかすかに鳴る。その下には丈 の高い石の頂 を掘りくぼめた手水鉢 がある。その上に伏せてある捲物 の柄杓 に、やんまが一疋 止まって、羽を山形に垂れて動かずにいる。 一時 立つ。二時 立つ。も......
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風鈴が眠たげな微風に誘われるように時々小さな乾いた音を立て、開け放った窓から聞こえてくるヴィヴィルディの音楽と奇妙に心地よく混じり合っていた
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
何やら胸の底に突き立ってくるような冷たい風鈴の音
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
風鈴が、そっと私の心をなぶっていた。
林芙美子 / 新版 放浪記
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梶井基次郎 / 路上
(蛍の群れ)雪みたいに、螢が飛ぶ
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
(ぎらぎら照りつける陽の下、川原の土手に座っている)体がだるく、手や足が濃い草の匂いに染まっていくように思えた。どうでもよく思えた。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
巡査の制服は一気に夏服になった
有島武郎 / 或る女
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