潮の香の漂った濁った小さな運河
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:8% 作品を確認(青空文庫)
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川
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前後の文章を含んだ引用
......して、駅夫あがりらしい茶店の主人は古藤の書生っぽ姿をいかにもばかにしたような断わりかたをしたといった。二人はしかたなくうるさく付きまつわる車夫を追い払いながら、潮の香の漂った濁った小さな運河を渡って、ある狭いきたない町の中ほどにある一軒の小さな旅人宿にはいって行った。横浜という所には似もつかぬような古風な外構 えで、美濃紙 のくすぶり返った置き行燈 には......
単語の意味
香(こう)
香・・・かいでいい匂いがするもの。いい匂いがする物質(香料)を練り固めたもの。火をつけて煙を立ちのぼらせて、香りをたたせるもの。ねり香。お香。
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川の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
三メートルぐらい幅があって、沢というよりは川に近い。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
川の流れがゆるぎ、糸を捌くがごとく真っ白に翻る
泉 鏡花 / 高野聖 amazon
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「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
船は、断末魔の鯨が、荒狂う波濤 の間に身体をのたうっている、そのままだった。
小林多喜二 / 蟹工船
海は、白い牙をむいていた。
丹羽 文雄 / 顔 amazon
日が強いので水がやに光る。
夏目 漱石 / 坊っちゃん amazon
水は想像していたほどにきれいではなかったが、それでも空の蒼を映してわるい色ではない。
阿刀田 高 / 蒼空「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
澱んで流れる辺りは鏡のごとく、瀬をなして流れる処は月光が砕けてぎらぎら光る
国木田 独歩 / 武蔵野 amazon
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