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突然君ははね返されたように正気に帰って後ろに飛びすざった。耳をつんざくような鋭い音響が君の神経をわななかしたからだ。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:97% 作品を確認(青空文庫)
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我に返る・意識が戻る
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前後の文章を含んだ引用
......ように、崖 の底を目がけてまろび落ちようとする。あぶない‥‥あぶない‥‥他人の事のように思いながら、君の心は君の肉体を崖 のきわからまっさかさまに突き落とそうとする。 突然君ははね返されたように正気に帰って後ろに飛びすざった。耳をつんざくような鋭い音響が君の神経をわななかしたからだ。 ぎょっと驚いて今さらのように大きく目を見張った君の前には平地から突然下方に折れ曲がった崖の縁 が、地球の傷口のように底深い口をあけている。そこに知らず知らず近......
単語の意味
擘く・劈く(つんざく)
擘く・劈く・・・強い力で破り裂く。突き破る。
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頭に風が吹き込むような感触があり、上半身が震えた。寒気が走った。目をぎゅっと閉じ、数秒してから、開く。 女の(亡霊の)姿は消え、周囲の世界が復元している。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
「もうそろそろ、鍵閉めるんですけど。」 掃除をしている職員が、プールの底からわたしたちに向かって叫んだ時、揺れていた風景がやっと静まった。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
ふと葉子は幻想 から破れて
有島武郎 / 或る女
頭が真っ白になり、いつのまにか後ろについていた車が鳴らすクラクションで、現実の風景と物音が戻ってきた。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
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「思考・頭の中の状態」カテゴリからランダム5
「さきがけ」という名前を耳にして、そこに秘められたとくべつな響きに反応したように、つばさが一瞬目を伏せた。しかしすぐに目を上げ、前と同じ表情のない顔に戻った。彼女の中で小さな渦のようなものが突然巻き起こり、そしてすぐに静まったように見えた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
インクに浸された紙のように、みるみる同じ気持ちが皆の気持ちの隅から隅まで浸してゆく
小林 多喜二 / 蟹工船 一九二八・三・一五 amazon
世の中がひとりでに遠のくように思えた。
有島武郎 / 或る女
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