（自分とイメージが重なる）老犬を眺めつづけているのは、自分の未来を目の当たりにするようで怖かった。
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ ページ位置：19% 作品を確認（amazon）
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......たあたりだった。頭上に歩行者用のデッキが広がっていて、空を塞いでいる。駅ビルの入口近くで、老犬は丸くなっていた。 豊田は犬を一瞥し、そのまま通り過ぎようとした。老犬を眺めつづけているのは、自分の未来を目の当たりにするようで怖かった。 妙な女が犬の脇に立っているのに気づいた。ぶつぶつ呟いている。 気にかかるので、豊田も犬に近づくことにした。 老犬は身体を丸めて足の先などを舐めている。「バラバ......
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