橋を渡る下駄の音に混って、夜も昼も潺湲 の音を絶やさぬ京都四條河原の宿
岡本かの子 / 河明り ページ位置:17% 作品を確認(青空文庫)
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川の音(せせらぎ)
旅館・ホテル
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前後の文章を含んだ引用
......私に慾望化して来た。 ふと、過去に泊って忘れていたそれ等の宿の情景が燻 るように思い出されて来る。 鱧 を焼く匂 いの末に中の島公園の小松林が見渡せる大阪天満川の宿、橋を渡る下駄の音に混って、夜も昼も潺湲 の音を絶やさぬ京都四條河原の宿、水も砂も船も一いろの紅硝子 のように斜陽のいろに透き通る明るい夕暮に釣人が鯊魚 を釣っている広島太田川の宿。 水天髣髴 の間に毛筋ほどの長堤を横たえ、その上に、家五......
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川の音(せせらぎ)の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
空はよく晴れて谷川はさらさら鳴りました。
宮沢賢治 / 風の又三郎
小川のせせらぎが、どこか遠くから響いてくるように眠たげ
山本 周五郎 / やぶからし amazon
谷音が天の旋律のように心を魅了する
中河 与一 / 天の夕顔 amazon
川の音も、水音としてではなくて、夜そのものが音を出しているような不思議な響きとして届いてくる。
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
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旅館・ホテルの表現・描写・類語(店・施設のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(うらぶれたホテル)全ての家具は色褪せ、全てのテーブルは軋み、全ての鍵は上手く閉まらなかった。廊下は磨り減り、電球は暗かった。洗面台の栓は歪んでいて、水がうまくたまらなかった。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
(広いホテル)これだけ大きなホテルだと、人々も植物も細かいパートに分かれてそれぞれに機能し、もはや有機的な動きをしている巨大な生き物のような感じがする。
よしもとばなな / 銀の月の下で「まぼろしハワイ」に収録 amazon
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「音の響き」カテゴリからランダム5
黒い波が押しよせては引く暗い音が、砂のようにもの憂く響いている。
遠藤 周作 / 海と毒薬 amazon
吹き込んでくる風の音がピッチ感の悪いリコーダーのようで耳につく
辻 仁成 / グラスウールの城 amazon
薄い壁をとおして隣室からテレビ番組の音声が聞こえてきた。細かい台詞までは聞き取れないが、お笑い番組らしく、十秒か十五秒置きに聴衆の笑い声が聞こえた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
海はいかにも入り江らしく可憐 なさざ波をつらね、その上を絵島丸は機関の動悸 を打ちながら徐 かに走っていた。幾日の荒々しい海路からここに来て見ると、さすがにそこには人間の隠れ場らしい静かさがあった。
有島武郎 / 或る女
すぐ足もとを土手をかみながら流れ去る水の速さは、見ていると吸いこまれそう
飯田 栄彦 / 昔、そこに森があった amazon
太平洋の荒い波だ。多くの魂が集まって、銘々の物語を囁きあっているような、太く暗い響きがそこにはあった。その集まりは更に多くの魂の参加を求めているようだった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
「店・施設」カテゴリからランダム5
パチンコ屋の景品交換所が小さな窓をあけて暗がりで客を待っていた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
繁華街の酒気を感じさせる強い風
高樹のぶ子 / その細き道(追い風) amazon
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