波が出てきた。船が揺れる度 に、ローソクの灯が消えそうに細くなり、又それが明るくなったりした。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:75% 作品を確認(青空文庫)
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船室・船内
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前後の文章を含んだ引用
......夫が帰って行った。疲れているので、居睡りをしているものは、石の入った俵のように、なかなか起き上らなかった。一寸すると、漁夫達も一人、二人と眠り込んでしまった。――波が出てきた。船が揺れる度 に、ローソクの灯が消えそうに細くなり、又それが明るくなったりした。死体の顔の上にかけてある白木綿が除 れそうに動いた。ずった。そこだけを見ていると、ゾッとする不気味さを感じた。――サイドに、波が鳴り出した。 次の朝、八時過ぎま......
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天井の低い三等船室の暗がりで、父は水の光に透かしては、私の頭の虱 を取ってくれた。
林芙美子 / 新版 放浪記
波が出てきた。船が揺れる度 に、ローソクの灯が消えそうに細くなり、又それが明るくなったりした。
小林多喜二 / 蟹工船
温室のような船室
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午前五時の露っぽい空気を裂いて疾走する
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