つくつく法師が鳴いた。「文法の語尾の変化をやっているようだな」ふとそんなに思ってみて、聞いていると不思議に興が乗って来た。
梶井基次郎 / 城のある町にて ページ位置:11% 作品を確認(青空文庫)
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蝉(せみ)
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前後の文章を含んだ引用
......り日覆 をした旅館がやや近くに見えた。どこからか材木を叩く音が――もともと高くもない音らしかったが、町の空へ「カーン、カーン」と反響した。 次つぎ止まるひまなしにつくつく法師が鳴いた。「文法の語尾の変化をやっているようだな」ふとそんなに思ってみて、聞いていると不思議に興が乗って来た。「チュクチュクチュク」と始めて「オーシ、チュクチュク」を繰り返す、そのうちにそれが「チュクチュク、オーシ」になったり「オーシ、チュクチュク」にもどったりして、し......
単語の意味
つくつく法師・寒蝉・蛁蟟(つくつくぼうし)
つくつく法師・寒蝉・蛁蟟・・・セミ科の一種。夏の半ば過ぎから鳴く小形の蝉。体長3cmほど。「オーシーツクツク」と鳴くのが名前の由来。筑紫恋し。法師蝉。「蛁蟟」は「みんみんぜみ」とも読める。
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蝉(せみ)の表現・描写・類語(昆虫・虫のカテゴリ)の一覧 ランダム5
蟬が雨降りみたいに鳴きまくり
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
鼻のつまったようなみんみん蝉の声
長塚 節 / 土 amazon
たくさんの蝉が松の枝にしがみついて、声を限りに鳴いていた。夏は今が盛りだったが、蝉たちはそれが長くは続かないことを承知しているようだった。彼らは残された短い命を慈しむように、声をあたりに轟かせていた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
つくつく法師が鳴いた。「文法の語尾の変化をやっているようだな」ふとそんなに思ってみて、聞いていると不思議に興が乗って来た。
梶井基次郎 / 城のある町にて
雑木林から滝のように 蟬 の声が聞えて
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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「昆虫・虫」カテゴリからランダム5
いなごの大群は山を越えてやってきた。はじめのうち、それは巨大な暗雲に見えた。次にぶうんという地鳴りがやってきた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
(間違えて小休止の時に「リン」と鳴いてしまう鈴虫)皆が沈黙している時に誤って鳴いてしまった気まずきは、人間界でいうなら卒業式の時に「卒業生起立つ」のかけ声で、思わずつられて立ちあがってしまった在校生の心境とかなり近いものがあると思われる。
さくら ももこ / もものかんづめ amazon
蜜蜂は自分の机に辿りついたらしく、カタコト音をさせた
長野まゆみ / 少年アリス amazon
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