(猫の耳は)薄べったくて、冷たくて、竹の子の皮のように、表には絨毛 が生えていて、裏はピカピカしている。硬 いような、柔らかいような、なんともいえない一種特別の物質である。
梶井基次郎 / 愛撫 ページ位置:1% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
猫
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
猫の耳というものはまことに可笑 しなものである。薄べったくて、冷たくて、竹の子の皮のように、表には絨毛 が生えていて、裏はピカピカしている。硬 いような、柔らかいような、なんともいえない一種特別の物質である。私は子供のときから、猫の耳というと、一度「切符切り」でパチンとやってみたくて堪 らなかった。これは残酷な空想だろうか? 否。まったく猫の耳の持っている一種不可思議な示唆 力によるのである。私は、家へ来たある謹厳な客が、膝へあがって来た仔猫の耳を、話をしながら、しきりに抓 ってい......
ここに意味を表示
猫の表現・描写・類語(地上の動物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
猫が、絶望的な野蛮な声を張り上げて暴れる
志賀 直哉 / 小僧の神様・城の崎にて amazon
寝床の上に丸くなって寝ている猫
梶井基次郎 / のんきな患者
このカテゴリを全部見る
「地上の動物」カテゴリからランダム5
八万八千八百八十本の毛髪を一度にたてて身震 いをした。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
同じカテゴリの表現一覧
地上の動物 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ