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目と耳が夜に慣れてくる。神去山の稜線が、闇のなかでもひときわ黒い。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 ページ位置:39% 作品を確認(amazon)
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シルエット・影絵
夕闇
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前後の文章を含んだ引用
......をかき、暗い表を眺めていた。細く降っていた雨は上がったようだ。かたわらでは、みきさんが火をつけてくれた蚊取り線香が白い煙を立ちのぼらせている。風はほとんどない。目と耳が夜に慣れてくる。神去山の稜線が、闇のなかでもひときわ黒い。草むらや裏の畑で蠢く小さな生き物の気配がする。バッタが羽を乾かし、ウサギは露に濡れた新鮮な葉っぱをかじっているのだろう。 神去村では、人家の近くに出没する獣の被......
単語の意味
稜線(りょうせん)
稜線・・・連なった山を遠くから見たときの、ある山の頂上と隣の山の頂上を結ぶ、一番高い部分の線。尾根(おね)の線。
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シルエット・影絵の表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
そのかたちは影絵のようだった。なめらかに闇に生きる、私とは違う種類の生き物のようだった。
吉本 ばなな / とかげ「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
暗闇の牛みたいに、のっそり、人影が動いた。
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
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夕闇の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
庭にうすい墨がかかってきた。松も 楓 も五輪も、もうどっちでもよかった。
向田邦子 / かわうそ「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
窓ガラスの向こうで給食室は、沼に沈むようにゆっくり、見えなくなろうとしていた。
小川 洋子 / 夕暮れの給食室と雨のプール「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
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「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
西日が庭の木立を光と影に分けていた。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
からだごと燃え立つような夕焼空
竹西 寛子 / 草原の歌「長城の風」に収録 amazon
朝陽 はまだ姿を見せていなかったが、 鬱金色 のさざめきがすでに 川面 で 煌めいていた。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
「光と影」カテゴリからランダム5
頭上と横とを流れるヘッドライトの光は靄のやうだったり稲妻のやうだつたりする。
丸谷 才一 / 初旅「横しぐれ (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
影が病んでいるように不気味に黒く揺れる
原田 康子 / 挽歌 amazon
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