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(人力車で)轍 に踏まれて躍る橋板の上を曳かれて行く
岡本かの子 / 東海道五十三次 ページ位置:8% 作品を確認(青空文庫)
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つり橋・歩道橋
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......と額の上に現われて来る。旅慣れない私はこころの弾 む思いがあった。 まだ、戸の閉っている二軒のあべ川餅屋 の前を通ると直ぐ川瀬の音に狭霧 を立てて安倍川が流れている。轍 に踏まれて躍る橋板の上を曳かれて行くと、夜行で寝不足の瞼 が涼しく拭われる気持がする。 町ともつかず村ともつかない鄙 びた家並がある。ここは重衡 の東下りのとき、鎌倉で重衡に愛された遊女千手 の前の生れた......
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蛇口は人差し指くらいの細さしかない。その先端はなにかを排泄しようとしてそのまま止まってしまったかのようにふたつ段々がついている。その先から透明なものが、緩やかに、緩やかに現れる。まわりの景色がその表面に映っている。洗面台が、白い壁が、麻理子の顔が、その中に閉じ込められている。それは見つめているとどんどん膨らんでゆく。そして品がないくらいまで大きくなると、一瞬涙の形を浮かべ、そしてぴたんと落ちる。
また一滴垂れる。その瞬間には次の粒が蛇口から顔を出し始める。まったく同じことを繰り返してゆく。徐々に大きくなってゆき、その表面を震わせ、線香花火の玉のようにぴたん落ちる。次が蛇口から現れる。わずかに付着していただけのちっぽけな水は、やがて仲間を吸収し、ぷくりと垂れ下がり、蛇口の先端から離れて離れてとうとう千切れる。
瀬名 秀明 / パラサイト・イヴ amazon
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