月の表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(切り損って薄切りの半月になった大根のような昼の月)「あの月、大根みたいじゃない? 切り損った薄切りの大根」
向田邦子 / 大根の月「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
頂上から空を見上げると、月は驚くほど間近に、そして荒々しく見えた。それは激しい歳月に肌を 蝕まれた粗暴な岩球だった。その表面に浮かんだ様々なかたちの不吉な影は、生命の営みの温もりにむけて触手をのばす癌の盲目の細胞だった。月の光はそこにあるあらゆる音をゆがめ、意味を洗い流し、心のゆくえを惑わせていた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
月がときどき雲間から顔を見せるようになった。世界中の海がその潮の流れを調整していた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
藤色の空に物憂い月が出て居る。卯の花のように白い白い月が。
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
月がオレンジのように黄色い
大仏 次郎 / 雪崩 (1953年) amazon
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「空・中空」カテゴリからランダム5
鰯雲がかたくりのように筋を引いてゆく
林芙美子 / 新版 放浪記
黄いろい矮星(わいせい)のような太陽
倉橋 由美子 / 蠍たち amazon
そらが黄いろでぼんやりくらくていまにもそこから長い手が出て来さうでした。
宮沢賢治 / ひかりの素足
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