TOP > 人物表現 > 動作・仕草・クセ > 首を絞める・絞殺


カテゴリ検索 単語の意味
まずこちらの話を聞いてくれ、と。しかし声は出てこなかった。声帯を震わせるだけの空気がそこにはもうなかったし、舌も喉の奥で石のように固まったままだ。気管は今では隙間なく塞がれていた。空気は一切入ってこない。肺は新鮮な酸素を死にものぐるいで求めていたが、そんなものはどこにも見当たらない。身体と意識が分割されていく感覚があった。身体が寝袋の中でのたうち続けている一方、彼の意識はどろりとした重い空気の層に引きずり込まれていった。両手と両足が急速に感覚を失っていった。なぜだと彼は薄れていく意識の中で問いかけた。なぜ俺がこんなみっともないところで、こんなみっともない格好で死んでいかなくてはならないんだ。もちろん答えはない。やがて辺縁を持たぬ暗闇が天井から降りて、すべてを包んだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
首を絞める・絞殺
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
単語の意味
身体(しんたい)
暗闇(くらやみ)
身体・・・人のからだ。肉体。
暗闇・・・1.暗い闇。光がなくて見えない状態。また、そういう場所。
2.人目につかない場所。人の知らない場所。
3.1が転じて、希望がもてないこと。見通しが立たず将来に不安を感じている状態。
ここに意味を表示
首を絞める・絞殺の表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
「生と死」カテゴリからランダム5
カテゴリ検索 単語の意味
同じカテゴリの表現一覧
動作・仕草・クセ の表現の一覧 
生と死 の表現の一覧 
人物表現 大カテゴリ
表現の大区分