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日光と雲との明暗 にいろどられた雪の重なりには、熱愛をもって見きわめようと努める人々にのみ説き明かされる貴 いなぞが潜めてあった。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:82% 作品を確認(青空文庫)
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雪
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前後の文章を含んだ引用
......れ綿密に観察するように、君は山の一つの皺 一つの襞 にも君だけが理解すると思える意味を見いだそうと努めた。実際君の目には山のすべての面は、そのまますべての表情だった。日光と雲との明暗 にいろどられた雪の重なりには、熱愛をもって見きわめようと努める人々にのみ説き明かされる貴 いなぞが潜めてあった。君は一つのなぞを解き得たと思うごとに、小おどりしたいほどの喜びを感じた。君の周囲には今はもう生活の苦情もなかった。世間に対する不安も不幸もなかった。自分自身に対......
単語の意味
潜める(ひそめる)
日光(にっこう)
潜める・・・隠す。声などを、人に気づかれないようにする。
日光・・・日の光。大陽光線。
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体を突き通すほど鋭く見つめる
五木 寛之 / ワルシャワの燕たち amazon
彼は長い間彼女を眺めていた。たとえば平素見馴れた漢字を、長い間見詰めていると、それがどこか間違った形をしているような、さらには全く見覚えのない形に見えてくる瞬間がある、それに似た心持
吉行 淳之介 / 吉行淳之介短篇全集〈第4巻〉青い花 (1965年) amazon
ミュウはすみれの方に向きなおり、かすかに顎を引いて彼女の顔を見た。美術館で気に入った絵の前で立ちどまって眺めるときのように。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
定規のようなしっかりした目を向ける
連城 三紀彦 / 棚の隅 amazon
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黄色な光が快よく鮮やかに満ちている晩秋の水のような淡い霜
長塚 節 / 土 amazon
(雪が)踏み固められてコンクリートのように光っていた。
中村 真一郎 / パニック「昭和文学全集〈22〉」に収録 amazon
砂塵のように、雪が人気のないホームに幾重もの襞(ひだ)となって流れている
連城 三紀彦 / 棚の隅 amazon
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主任の目と、三原の目とは宙で一線に衝突した。何秒かのたがいの凝視であった。
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 amazon
二人の視線が縄のように捩れて絡まる
岩田 豊雄 / 獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 amazon
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