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ドアを開ける度、ぞっとした。住まなくなってからのここは、まるで別人の顔をするようになった。  しんと暗く、なにも息づいていない。見慣れていたはずのすべてのものが、まるでそっぽを向いているではないですか。私は、ただいまと言うよりはおじゃましますと告げて抜き足で入りたくなる。  祖母が死んで、この家の時間も死んだ。  私はリアルにそう感じた。
吉本 ばなな / キッチン「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:48% 作品を確認(amazon)
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使われていない部屋・部屋主がなくなった部屋
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抜き足(ぬきあし)・・・物音を立てないように、そっと、足を抜き上げるようにして歩くこと。人に気づかれないように、ソロリソロリと歩くこと。
足・脚・肢(あし)・・・1.動物の胴体の下から左右に分かれて伸びている部分で、歩いたり体を支えるのに用いる部位。とくに、足首から下の部分をさすこともある。
2.台を支える棒状の部分。物の本体を支える、突き出た部分。また、地面に接する部分や、物の下や末端部分。「テーブルの足」
3.歩くこと。走ること。また、その能力。「足が速い選手」
4.行くこと。また、来ること。また、そうするための手段や乗り物。「客の足がとだえる」「足の便がいい」
5. 餅(もち)などの粘り。こし。
6.損失。欠損。借金。また、旅費。
7.その他、足の形や動きから連想されできた表現として、
・食べ物の腐りぐあいや、商品の売れ行き。「足がはやい」
・(脚)漢字を構成する部分で、上下の組み合わせからなる漢字の下側の部分。「照」の「灬(れっか)」、「志」の「心(したごころ)」など。
・雨や雲、風などの動くようす。「細い雨の足」
・(足)過去の相場の動きぐあい。
......うしてあたたかいベッドが与えられたことを、私はいるかいないかわからない神に心から感謝していた。 ある日、まだ残っている荷物整理のために私はもとの部屋へ帰った。 ドアを開ける度、ぞっとした。住まなくなってからのここは、まるで別人の顔をするようになった。 しんと暗く、なにも息づいていない。見慣れていたはずのすべてのものが、まるでそっぽを向いているではないですか。私は、ただいまと言うよりはおじゃましますと告げて抜き足で入りたくなる。 祖母が死んで、この家の時間も死んだ。 私はリアルにそう感じた。もう、私にはなにもできない。出ていっちゃうことの他にはなにひとつ──思わず、おじいさんの古時計を口ずさんでしまいながら、私は冷蔵庫をみがいていた。 すると、電話......
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