牛河はその午後を、深い無力感に包まれて過ごした。その無力感にはかたちもなく重みもなかった。血液の動きが遅く鈍くなった。視野に淡い霞がかかり、手脚の関節が気怠く軋んだ
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 作品を確認(amazon)
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脱力・力が抜ける
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単語の意味
淡い(あわい)
霞(かすみ)
気怠い(けだるい)
淡い・・・味や色や香りなどが薄い。光や形がぼんやりしている。
霞・・・1.遠くにある山などの前に、帯状の煙りのようなものが見える現象。春の朝などによくある、遠くをはっきり見えなくさせる雲のようなもの。
2.目に白いものがかかったようになって、ものがぼんやりと見えること。翳み(かすみ)。
2.目に白いものがかかったようになって、ものがぼんやりと見えること。翳み(かすみ)。
気怠い・・・体がなんとなくだるい。なんとなくやる気がしない。
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アニメーション上の表現のように、頰肉が溶けるほどの猛烈な脱力感が押し寄せて、
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
袋に開いた小さな穴から水がこぼれるように、身体から力が抜け出ていった
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
あやつり人形が人形師の手をはなれたように身体中の力が抜けて行くようだった。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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