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窓枠に肘をついて、こめかみに指先をじっと押しつけていた。彼女はまるで眠りこんでしまったみたいに静かに瞼を閉じていた。時々まつげが微かに上下に動き、唇が小さく震えるだけだった。たぶん体の中で泣いているんだろうと僕は思った。声も涙も出さずに泣いているのだ。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) 作品を確認(amazon)
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泣く・涙を流す
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単語の意味
体(からだ)
顳顬・蟀谷(こめかみ)
瞼・目蓋(まぶた)
指先(ゆびさき)
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
顳顬・蟀谷・・・頭蓋の側頭部のあたり。耳の上で、目のわき、髪の生え際のところ。この部分には下顎骨につく側頭筋があって、歯をかみしめると動く。米を噛むと動くところ(米噛)だからいう。顳顬(しょうじゅ)。
瞼・目蓋・・・目の蓋(ふた)。眼球の表面をおおって、開閉する皮膚のひだ。瞼(まなぶた)。眼瞼(がんけん)。
指先・・・手や足の、指の先端。指の先っぽ。指頭(しとう)。指端(したん)。
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泣く・涙を流すの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
げっそりと血の気のない顔に、とつぜん二本の涙の筋が太々と描かれ、まるでにわか雨であふれ出した小川のように涙はあとからあとから光り流れた
伊藤 永之介 / 鶯 (1956年) amazon
落ちた涙は、るりかの靴にじんわりと染み込んでいく。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
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「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
石のように坐って、長いこと動く気配を見せない黒い影
高井 有一 / 北の河 amazon
白いエナメルの上に灰色と紫の絵の具を残酷に 搾り出した。
阿刀田 高 / 狂暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
「泣く」カテゴリからランダム5
火の付くように泣声を高くする。
梶井基次郎 / 城のある町にて
子供のように涙が溢 れた。何の涙でもない。白々とした考えのない涙が、あとからあとからあふれて
林芙美子 / 新版 放浪記
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