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遠くから、この街が、ゆっくりと膨れていく音が聞こえる。 グラウンドの向こうで、黄色やオレンジ色をした機械仕掛けのキリンのような重機たちが、ついこの間まで私たちがザリガニをとって遊んでいた空き地を壊し続けている。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 ページ位置:0% 作品を確認(amazon)
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再開発エリア(街が変わる)
トラック・重機
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前後の文章を含んだ引用
しろいろの街の、その骨の体温の 遠くから、この街が、ゆっくりと膨れていく音が聞こえる。 グラウンドの向こうで、黄色やオレンジ色をした機械仕掛けのキリンのような重機たちが、ついこの間まで私たちがザリガニをとって遊んでいた空き地を壊し続けている。「結佳ちゃん?」 名前を呼ばれて窓から教室に視線を戻すと、椅子に座っている若葉ちゃんが不思議そうにこちらを覗きこんでいた。「何見てたの?」 若葉ちゃんの机の横に立っている信子ちゃんも、首をかしげて私を見る。「ううん、なんでもない。工事、今日もうるさいなあって思ってただけ」「なんだあ。いつ......
単語の意味
蜊蛄・蝲蛄・躄蟹(ざりがに)
蜊蛄・蝲蛄・躄蟹・・・ザリガニ科のエビ。剣のような頭と、蟹(かに)のような鋏(はさみ)を持つ。名前の由来として、いざる(=膝や尻を地につけたまま進む)ように移動することから「いざり蟹」が変化したという説と、移動するときしさる(しざる)[=後ずさりする]ので「しさり(しざり)蟹」が変化したという説がある。食用。
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京都も、年毎に東京と大阪へ近づきつつある。国籍不明の風俗と建物が山や川を押し退け、古い都の名残りをとどめる唯一の町を侵蝕しはじめてきた。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
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トラック・重機の表現・描写・類語(乗り物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
黒く突き揚った船の起重機
林芙美子 / 新版 放浪記
巨大な昆虫のうずくまったように、緑のペンキで塗ったトラック
火野 葦平 / 糞尿譚 amazon
トラックが馬の尻尾のように跳ね上がりながら突進する
徳永 直 / 太陽のない街 amazon
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「乗り物」カテゴリからランダム5
鉄のライオンのような機関車
尾辻 克彦 / 父が消えた amazon
「地上・陸地」カテゴリからランダム5
王冠とも細の襞ともみえる天山山脈
竹西 寛子 / 長城の風 amazon
その静かな坂は裾の方で振袖の丸みのように鷹揚なカーブをみせ
円地 文子 / 妖 amazon
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