あたりはおそろしいほどしんと静まりかえった。まるで生あるものの全てが死に絶えてしまったあとのような沈黙だった。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 ページ位置:86% 作品を確認(amazon)
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静けさ・静寂
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......。 じっと雪を見つめているとすぐに目が痛くなった。僕はカーテンを下ろし、石油ストーブのそばで本を読んだ。レコードが終り、オートチェンジャーの針が戻ってしまうと、あたりはおそろしいほどしんと静まりかえった。まるで生あるものの全てが死に絶えてしまったあとのような沈黙だった。僕は本を置いて、これといった理由もなく、家の中を順番にひととおり歩きまわってみた。居間から台所に行き、納戸と浴室と洗面所と地下室を調べ、二階の部屋のドアを開けて......
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静けさ・静寂の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
自分の声のひびきに、一種の不気味さを感じるほど、そこは静かである。
吉川英治 / 銀河まつり
静けさは大体比島の午睡の時間のそれを思わせた。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
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「音の響き」カテゴリからランダム5
谷音が天の旋律のように心を魅了する
中河 与一 / 天の夕顔 amazon
非常笛が鳴り響いた。そして引きつけた赤ン坊のように途切れて、また鳴りひびいた。
徳永 直 / 太陽のない街 amazon
言葉が耳に、一本一本鋭く杭を打ち込むのに似て聞こえる
有吉 佐和子 / 華岡青洲の妻 amazon
ロックを初めて聴く老人の気分だ。ただただうるさい。
せきしろ / 去年ルノアールで 完全版 amazon
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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