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幼時の記憶というものは、酔っぱらいのようにひどく断片的
高峰 秀子 / わたしの渡世日記〈上〉 作品を確認(amazon)
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忘れる・思い出せない・曖昧な記憶
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別に忘れてはいなかった。でも思い出せなかった。心が漬物石のように蓋をして、彼女との記憶を閉じ込めようとしていたのだろう。 人は何かを覚えるために忘れる、と聞いたことがある。忘却は前進のためにあると。
川村 元気 / 世界から猫が消えたなら amazon
(記憶が失ったが母を安心させるために「お母さん。」と言う)「お母さん。」 と私は言った。母がゆっくりうなずいた。嬉しそうに、心をこめたうなずきかたで。そして花嫁みたいに笑った。私は今、人がこの世で一番はじめに知る世にも暖かい単語を口にしたのに、何だか結婚詐欺 をしているちんぴらのように寒々しかった。頭が痛く、母という概念が濃縮された濃い濃い汁になって脳みそにしみていくような痛さだった。しかし同時にその発音は、左胸の下あたりにほんのりと熱い塊をつくった。何なんだろう、と思った。 見れば真昼の病室、強烈に晴れた空が窓の外に見えた。私の記憶のようにすっからかんで、真っ青だった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
(記憶障害)三十年前に自分が見つけた定理は覚えていても、昨日食べた夕食のメニューは覚えておりません。簡潔に申せば、頭の中に八十分のビデオテープが一本しかセットできない状態です。そこに重ね録りしてゆくと、以前の記憶はどんどん消えてゆきます。義弟の記憶は八十分しかもちません。きっちり、一時間と二十分です
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
表情が思い出せない。印象だけだった。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
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記憶が眠る山を鶴嘴(つるはし)で必死に削り、中から重要な情報を掘り出そうと試みる。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
視界を失った。 疲れてる。そう思った時、ふっと暗い場所に心が引きずり込まれた。 納屋の中だった。小さな体の自分が見えた。震えながら一人、膝を抱えていた。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
記憶を探る目になる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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