十万石の城下町でもあった桑名の情趣が、ここへ泊ると肌にせまってくるようなおもいがする
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:63% 作品を確認(amazon)
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変わらない風景
旅館・ホテル
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......られた料亭〔河文〕が経営をしている。 料理はいずれも念が入っている。 それよりも私が〔船津屋〕が好きなのは、姿かたちが変ったが、旧東海道有数の宿駅として知られ、十万石の城下町でもあった桑名の情趣が、ここへ泊ると肌にせまってくるようなおもいがするからだ。 尾張の宮から海上七里。伊勢湾の要港でもあった桑名の船着場には、伊勢神宮の一ノ鳥居が建ち、いまも残っている。そこの風致は護岸工事にそこなわれたけれども、......
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懐かしい・懐かしく思うの表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
栄子があまりにも栄子らしいことを言ったので、宴席半ばにしてはじめて本当に〝懐かしい、久々に会った〟という感じがした。 栄子の 芯 に触れたような感じだ。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
明治・大正のころを偲ばせるパッケージングの古風な美しさ、簡素な風趣は、いまになって見ると、むしろ、モダンな感覚さえただよわせている。
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
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変わらない風景の表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
窓からの風景はいつの夜も渝 らなかった。喬にはどの夜もみな一つに思える。
梶井基次郎 / ある心の風景
歯を噛み額を地にすりつけても 空は――昨日も今日も変りのない平凡な雲の流れだ
林芙美子 / 新版 放浪記
六年前と比べ、全体の雰囲気はたいして変わっていなかった。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
角を曲がるとつきあたりがM病院だった。姉が言った通り、そこだけ時間が止まっていた。ずっと長い間記憶の中に閉じ込められていたM病院が、そのまま目の前にあった。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
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旅館・ホテルの表現・描写・類語(店・施設のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(歴史のあるぼろホテル)人々の思いや時の残滓が、その床の軋みのひとつひとつに、壁のしみのひとつひとつに留まっていた
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
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もうそこらが一ぺんにまっくらになったように思いました。
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜
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このうち全部が陣内の手造りであることに気がついた。 天井も柱も 窓枠 も、材質寸法すべてバラバラなものを、つなぎ合せ、くくりつけて、何とか家の形につくりあげていた。ガラスも、一枚入るべきところに、明らかに厚みのちがう二枚が、裏表から、テープで支えあって入っていたし、ゆるんでブクブクの畳も、捨てたものを一枚、二枚と拾い集めてきたものとしか思えなかった。 家だけでなく、 鍋釜 から茶碗までみな拾ったもののようであった。
向田邦子 / 酸っぱい家族「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
夢野久作 / あやかしの鼓
町屋根が、向こう土堤の下に墨をとかしたように沈んでいる
水上 勉 / 越前竹人形 amazon
(町はいろいろな国の人が)雑居して、さながら人種の博品館のような感を呈していた。
井伏 鱒二 / ジョン万次郎漂流記 amazon
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