曇った空に雨をふくんだ雲が船のようにゆっくり流れ
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:31% 作品を確認(amazon)
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雨雲・暗雲
雲の流れ
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前後の文章を含んだ引用
......投げつけました。 昼ちかく、剣のような形をした山の尾根までたどりつきました。たえず海と海岸とを見失わないように道を選び、海に部落がみつかるかを注意していました。曇った空に雨をふくんだ雲が船のようにゆっくり流れ、草原に腰をおろして部落から盗んできた米と段々畠で見つけた胡瓜とをかみしめました。青くさい胡瓜の汁は少しだけ力と勇気とを与えてくれました。風は草原の端から端へな......
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雨雲・暗雲の表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
光の衰えた空に、鼠色の膜をかぶった臓物のような雲が低く垂れこめる
倉橋 由美子 / 倉橋由美子の怪奇掌篇 amazon
死人の眼のように濁った灰色の雲
徳永 直 / 太陽のない街 (1968年) amazon
厚い灰色の雲は雪の予感をはらんでいた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
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雲の流れの表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
雲は前と同じように速いスピードで空を横切っていった。それは南に流され、東京湾の上に出て、更に広大な太平洋に出ていくはずだ。そのあと雲がどのような運命をたどるのかはわからない。死後の魂のあり方を誰も知らないのと同じように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
煙りのような優しい白い雲がみのるの心を覗くようにしては幾度も通って行った。
田村 俊子 / 木乃伊の口紅 amazon
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「空・中空」カテゴリからランダム5
白い飛行船のように、悠々と白雲が浮いている。
獅子 文六 / 胡椒息子 (1953年) amazon
芝居の書き割りのような乾いた空
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
向うの岩の割目から、水晶の綿のような雲が湧き出て
三浦 朱門 / 冥府山水図 amazon
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