幼少期から馴染んだおじいちゃんの顔が、こうしてなにか粘土で造った人形のような感じになってしまった
滝口 悠生 / 死んでいない者 ページ位置:23% 作品を確認(amazon)
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死人・遺体
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前後の文章を含んだ引用
......。それでその脇に回って棺の小窓から祖父の顔をのぞいた。 祖父と一緒に暮らしたことはなく、盆や正月に家族で帰省して年に一、二度顔を合わせるくらいだったが、もちろん幼少期から馴染んだおじいちゃんの顔が、こうしてなにか粘土で造った人形のような感じになってしまったことは、やっぱりショックだ。一緒にいた時間が少なかったからか、おじいちゃんともう会えない、ということよりも、こうして顔や体が生きていた頃と違うことの方がショック......
単語の意味
馴染む(なじむ)
馴染む・・・慣れる。慣れて違和感がなくなる。いい感じに調和する。すっかり親しみを感じるようになる。
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遺体は腐敗してどす黒く変色し、生前の面影を完全に失っていた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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野間宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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お魚ごっこなら貴女は伊勢海老だ。胴体は細いくせに髭だけがピンと威張ってやがる
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
少年のようにキラキラした眼、やさしそうな感じの人
林芙美子 / 新版 放浪記
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吉本 ばなな / 血と水「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
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辻井 喬 / 暗夜遍歴 amazon
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