鋭い目でこちらの顔面の皮を、柑橘類の厚皮を、一枚ずつ剝くかのように、剝く。皮の中から本音が出るのを恐れ、王子はそれを心の奥へと押し込める。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル ページ位置:70% 作品を確認(amazon)
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疑いの目(瞳)
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前後の文章を含んだ引用
......ら普通じゃいられないですよ」「そんなにあのおっさんは酷かったのかよ」 王子は怯えてみせる。「本当に怖かったです。酷い人でした」 檸檬がそこでじっと見つめてきた。鋭い目でこちらの顔面の皮を、柑橘類の厚皮を、一枚ずつ剝くかのように、剝く。皮の中から本音が出るのを恐れ、王子はそれを心の奥へと押し込める。「おまえの言うことは胡散臭えな」 王子は、どう返答すべきか、頭を回転させた後で、弱々しく顔を振った。「あ、そういや、似た話があるぞ」檸檬が細い目を光らせる。口元......
単語の意味
厚皮(あつかわ)
面の皮(つらのかわ)
厚皮・・・1.皮が厚いこと。厚い皮。
2.顔の皮の厚いさま。顔の皮が厚くて、顔色の変化が分りにくいさま。転じて、何事にも顔色一つ変えない、あつかましいさま。恥を恥とも感じないこと。恥知らず。厚顔(こうがん)。鉄面皮(てつめんぴ)。
2.顔の皮の厚いさま。顔の皮が厚くて、顔色の変化が分りにくいさま。転じて、何事にも顔色一つ変えない、あつかましいさま。恥を恥とも感じないこと。恥知らず。厚顔(こうがん)。鉄面皮(てつめんぴ)。
面の皮・・・面(つら)の表皮。顔の表面を覆っている組織。
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疑いの目(瞳)の表現・描写・類語(目・瞳のカテゴリ)の一覧 ランダム5
警戒は緩まない。王子の内面まで、視線を突き刺し、その心理に触れようとするかのような、鋭い睨み方だ。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
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「目・瞳」カテゴリからランダム5
目は鋭く、生気を含んでいた。その目は僕に夏の光を思わせた。鋭く水中に差し込んで屈曲し輝いて散るあの夏の光。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
かぶと虫の色をした里い瞳
室生 犀星 / 杏っ子 amazon
貝原と小初は探り会う眼を合せた。
岡本かの子 / 渾沌未分
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