強い潮の香に混って、瀝青 や油の匂いが濃くそのあたりを立て罩 めていた。
梶井基次郎 / 冬の蠅 ページ位置:80% 作品を確認(青空文庫)
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漁港・波止場
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前後の文章を含んだ引用
......てしまえ。 その夜晩 く私は半島の南端、港の船着場を前にして疲れ切った私の身体を立たせていた。私は酒を飲んでいた。しかし心は沈んだまますこしも酔っていなかった。 強い潮の香に混って、瀝青 や油の匂いが濃くそのあたりを立て罩 めていた。もやい綱が船の寝息のようにきしり、それを眠りつかせるように、静かな波のぽちゃぽちゃと舷側を叩 く音が、暗い水面にきこえていた。 「××さんはいないかよう!」 静かな......
単語の意味
香(こう)
歴青・瀝青(れきせい)
香・・・かいでいい匂いがするもの。いい匂いがする物質(香料)を練り固めたもの。火をつけて煙を立ちのぼらせて、香りをたたせるもの。ねり香。お香。
歴青・瀝青・・・アスファルトやコールタールなどの、ねばねばした物質の総称。道路舗装や防水加工に使われる。チャン。
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漁港・波止場の表現・描写・類語(店・施設のカテゴリ)の一覧 ランダム5
桟橋と船に渡した渡し子
林芙美子 / 新版 放浪記
港では船がはいって来たのか、自動車がしっきりなしに店の前を走って行く。
林芙美子 / 新版 放浪記
強い潮の香に混って、瀝青 や油の匂いが濃くそのあたりを立て罩 めていた。
梶井基次郎 / 冬の蠅
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「露天風呂 で抱き合ったわね。」 「うん、ジャングルにいるみたいだった。」
吉本 ばなな / らせん「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
新しい傾向のフランス料理を現地で学んできた若者たちが、つぎつぎに自分の店をひらき、本格の味を提供するようになった
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
花見帰りの金魚のようなお嬢さんや、紳士達が、夜の駅にあふれて、あっちにもこっちにも藻 のようにただよい仲々賑 かだ。
林芙美子 / 新版 放浪記
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