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彼女の神経的な病気は少しも良くなっていないように思う。彼女の病気は常に、海に浮かんだ海藻のように波打っている。決して穏やかな砂地に舞い降りることはない。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 ページ位置:42% 作品を確認(amazon)
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落ち着かない
病気が治る・元気になる・快復
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前後の文章を含んだ引用
......いが、姉の話によるとちょっとした心理テストや催眠療法や投薬がなされているらしい。しかし高校生の時から十年以上、途切れることなく二階堂先生の治療を受けていながら、彼女の神経的な病気は少しも良くなっていないように思う。彼女の病気は常に、海に浮かんだ海藻のように波打っている。決して穏やかな砂地に舞い降りることはない。 ところが姉は、治療を受けている間はとても身体が自由になれると言う。「美容院で髪を洗ってもらっている時の感じに似ているわ。自分の身体のために人が何かをしてくれる......
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落ち着かないの表現・描写・類語(心が乱れるのカテゴリ)の一覧 ランダム5
路上に置かれた薄紙が、風が吹くたびにひらりひらりとめくれる。まさにそういう具合に、鈴木の心は浮き足立っていた。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
これを飲めば、女は鎖が解けたみたいに乱れるさ。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
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病気が治る・元気になる・快復の表現・描写・類語(健康・体調・病気のカテゴリ)の一覧 ランダム5
朝起きたら、すごく楽しかった。 熱はすっかり下がり、生まれ変わったかのようなすがすがしさだった。《…略…》光がまぶしく、空気がおいしかった。 呼吸も楽だったし、空や窓枠に躍る光もいつもよりもずっとまぶしかった。 まだ体だけがすこしふらふらしていて、それもなんだか柔らかい感じに思えた。この世のすべてが自分につごうよくあるような錯覚にとらわれた。 汗をたくさんかいたのがよかったらしい。 ふとんにひっくりかえって晴れた空を見上げながら、「今日は何をしよう」と考えた。 久しぶりだった。そんなふうに止まって思うのは。無限に軽く何もかもを感じるのは。 シャワーを浴びて、何か食べて、コーヒーを飲みに行こうか、と思っただけで幸福だった。 自由、そう、すごく自由になったような感じだった。すごい熱の世界から解き放たれて、体中が喜んでいるのがわかる。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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心が乱れるの比喩表現の例文 一覧 ランダム5
七尾は、自分の視界が狭くなるのが分かった。焦りのため、鼓動が早鐘を打ちはじめる。息が上がり、えもいわれぬ不安で胸が締め付けられる。頭を振った。どうする、どうする、と頭の中に囁き声が充満する。思考が、氾濫した水で押し流される。渦を巻き、思い浮かべた言葉や感情を、洗濯でもするかのようにごちゃまぜにする。七尾はその、焦燥感の洪水に身を任せた。激流が頭を搔き回す。もちろんほんのわずかな時間に過ぎず、たとえば、まばたきを数回するほどの間だったが、その奔流が止んだ途端、気持ちが切り替わった。頭の中の濁りが消え、思考や逡巡もなく、体が動く。先ほどとは打って変わり、視界が広くなる。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
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健康・体調・病気の比喩表現の例文 一覧 ランダム5
重病人のようにベッドでぐったりして
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
天地を創造した神さまにも匹敵するくらいのエネルギーを使いました。
綿矢 りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
干された雑巾のようにくたびれる
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
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「心が乱れる」カテゴリからランダム5
寒さと動揺で、電話を持つ手も声も震える。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
「健康・体調・病気」カテゴリからランダム5
(生理不順)晴れた日や曇った日の不規則な交代のように、その周期の不規則なためらいに
三島 由紀夫 / 美徳のよろめき amazon
歌はすこぶる悠長なもので、夏分の水飴のように、だらしがないが
夏目 漱石 / 坊っちゃん amazon
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