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港を出る時には一かたまりになっていた友船も、今は木の葉のように小さく互い互いからかけ隔たって、心細い弱々しそうな姿を、涯 もなく露領に続く海原 のここかしこに漂わせている。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:38% 作品を確認(青空文庫)
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船・ボート
遠くに見える・遠ざかる
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前後の文章を含んだ引用
......れない。配縄 を投げ終わると、身ぶるいしながら五人の男は、舵座 におこされた焜炉 の火のまわりに慕い寄って、大きなお櫃 から握り飯をわしづかみにつかみ出して食いむさぼる。港を出る時には一かたまりになっていた友船も、今は木の葉のように小さく互い互いからかけ隔たって、心細い弱々しそうな姿を、涯 もなく露領に続く海原 のここかしこに漂わせている。三里の余も離れた陸地は高い山々の半腹から上だけを水の上に見せて、降り積んだ雪が、日を受けた所は銀のように、雲の陰になった所は鉛のように、妙に険しい輪郭を描いてい......
単語の意味
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵(すがた)
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵・・・1.身体の形。からだつき。人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
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急流の川がその上に筏を長々と浮べさせて押し合いながら荒々しい海の方へひしめき合って流れてゆく
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
錨が、錨穴のところに大きな黒い鉄いろの蟹のようにとりつく
三島 由紀夫 / 午後の曳航 amazon
(一人乗りの平底舟は、)笹の葉のような軽快なかたち
山本 周五郎 / 青べか物語 amazon
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ふりかえって見ると、さっきの十字架 はすっかり小さくなってしまい、ほんとうにもうそのまま胸 にもつるされそうになり
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜
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貨物列車が爽やかな息を吐きながらしず/\パッシイ街の方へ越えて行く。
岡本かの子 / 巴里祭
(ロケットエンジンの燃焼テスト。ロケットエンジンの)銀色のスカートが、轟然と噴き出した白煙と炎にまみれたのはそのときだ。 モニタが映し出しているその光景は、無音だ。その中でエンジンだけが生命を吹き込まれ、猛然と炎を噴出し、巨大なエネルギーを消費している。無声映画を観ているような不思議な光景の中で、燃焼時間の自動カウントだけが続いていた。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
音が近づいてくるにつれタイヤと路面の摩擦音がどんどん小さくなり、減速しているのがわかり
羽田 圭介「ミート・ザ・ビート (文春文庫)」に収録 amazon
腹の底をゆすぶるように、遠くで蒸汽の音が鳴っている。
林芙美子 / 新版 放浪記
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「遠いんでしょう」 「いや、ほんのすぐそこだ」 「本当?」 「うん。宇宙の広さに比べればね」
阿刀田 高 / 狂暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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