母から離れた赤子のように、すべての力が急にどこかに消えてしまう
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:65% 作品を確認(青空文庫)
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脱力・力が抜ける
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......いるところだった。鍵が合わないので、 「糞 っ」 と後ろ向きになってつぶやく倉地の声が最後の宣告のように絶望的に低く部屋の中に響いた。 倉地から離れた葉子はさながら母から離れた赤子のように、すべての力が急にどこかに消えてしまうのを感じた。あとに残るものとては底のない、たよりない悲哀ばかりだった。今まで味わって来たすべての悲哀よりもさらに残酷な悲哀が、葉子の胸をかきむしって襲って来た。......
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脱力・力が抜けるの表現・描写・類語(嫌いのカテゴリ)の一覧 ランダム5
太宰治 / 走れメロス
花火に仕掛けられた紙人形のように、身体のあらゆる部分から力を失って。
梶井基次郎 / 蒼穹
魂が抜けたみたいになって、喜びや悲しみの感情の動きに生気がなくなる
浅川 純 / 社内犯罪講座 amazon
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「嫌い」カテゴリからランダム5
過剰な親切心が鼻についたり
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
オレは、あの女を許さん。コバヤシは包丁にサラシを巻いた。部屋は妖気に満ちている。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
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