スープといっても、上から下まで実に千差万別のスープがあるものだ。数十時間、二日がかりで肉汁をとる本格的コンソメもスープなら、三十秒でとける固型スープもスープだ。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
スープ
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......ぐずしていた。たべものに味がないという。水さえまずいといってしょげている。それなのに「スープだけは、いつもおいしく感じる」というから、毎日毎日スープを作った。 スープといっても、上から下まで実に千差万別のスープがあるものだ。数十時間、二日がかりで肉汁をとる本格的コンソメもスープなら、三十秒でとける固型スープもスープだ。 このところ私が作っているのは、誰でも出来る、家庭的、健康的、野菜のポタージュである。私は裏ごしが嫌いだ。めんどくさくてしんきくさくて、裏ごしをしていると、世の......
ここに意味を表示
スープの味、おいしさを伝える表現・描写(洋食・西洋料理のカテゴリ)の一覧 ランダム5
星がうるんで見える初夏の夕空のような浅い浅黄色の汁
岡本かの子 / 母子叙情
(鳥ガラのコンソメスープは)味は牛よりおちるが、さっぱりした味で、きれいに澄んでるからご馳走にみえる。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「洋食・西洋料理」カテゴリからランダム5
フランス料理特有の香料や、アルコール分の入ったこってりしたソースは「肝臓の敵」だそうだ。フランス人は中年から太りだすひとが多い。
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
スープは肉なり、骨なり、野菜なり、もろもろのものを鍋に入れて、多量のスパイスを加えて煮詰めていくわけだが、出来上がったスープのその背景には、厖大なる人間の知恵と、時間と、汗とがこめられている。皿に入れたスープの深さといったら、わずか一センチあるかないかというくらいだが、その一センチの深さから知恵と、時間と、汗の総量を味わいとるところに、スープを飲む楽しみがある。
開高健 / 小説家のメニュー amazon
同じカテゴリの表現一覧
洋食・西洋料理 の味・おいしさの表現の一覧
食べ物表現 大カテゴリ