巨大な蛍が飛び交っているように、はじめは見えた。蛍ではなくて懐中電灯だった。懐中電灯がいくつも振り回されている。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 ページ位置:56% 作品を確認(amazon)
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懐中電灯
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前後の文章を含んだ引用
......久遠は不愉快になる。品の悪い笑い声は、人間の欠陥の一つだ。 響野が無言のまま先へ進む。慎一は覚悟を決めたような真剣な顔をしてつづいた。拳をぎゅっと握っている。 巨大な蛍が飛び交っているように、はじめは見えた。蛍ではなくて懐中電灯だった。懐中電灯がいくつも振り回されている。 店内の一番奥はパチンコ台がことごとく撤去されていて、柔道の稽古ができるくらいの空間があった。 久遠は手前のパチンコ台に姿を隠し、そこから顔だけを出して、様子を......
単語の意味
蛍(ほたる)
蛍・・・1.ホタル科の昆虫の総称。水辺にすむ小形の甲虫。夜、腹の端から青白い光を出す。その光は古来より好まれ、死者の魂ともいわれた。夏虫(なつむし)。
2.源氏物語の巻名。
2.源氏物語の巻名。
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懐中電灯の表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
シグナルが靄(もや)のような暈を帯びる
永井 龍男 / 青梅雨 amazon
巨大な蛍が飛び交っているように、はじめは見えた。蛍ではなくて懐中電灯だった。懐中電灯がいくつも振り回されている。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
太陽が廻って来て、節子の横顔を彩った。金粉を塗ったように眩しい光が、顔から胸に縁を取って輪廓を鮮やかに示していた。
大仏 次郎 / 宗方姉妹 (1954年) amazon
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「光と影」カテゴリからランダム5
灯の消えた街灯の硝子球が、剥きだしの白い果肉のように身をすくめて立つ
長野 まゆみ / 銀木犀 amazon
影が病んでいるように不気味に黒く揺れる
原田 康子 / 挽歌 amazon
電燈が馬鹿にくらい。どんなおばけが出て来るかと思った。
林芙美子 / 新版 放浪記
巨大な蕨さながらの背高の街灯
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
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