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はるかの下界にぴかと光った者がある。その時鷲はしめたと思った。あの光ったものの上へ亀の子を落したなら、甲羅はまさしく砕けるにわまった。砕けたあとから舞い下りて中味なかみ頂戴ちょうだいすれば訳はない。そうだそうだとねらいを定めて、かの亀の子を高い所から挨拶も無く頭の上へ落した。生憎あいにく作家の頭の方が亀の甲より軟らかであったものだから、禿はめちゃめちゃに砕けて有名なるイスキラスはここに無惨むざんの最後を遂げた。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:61% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......でも甲羅つきではどうする事も出来ん。海老えび鬼殻焼おにがらやきはあるが亀の子の甲羅煮は今でさえないくらいだから、当時は無論なかったに極っている。さすがのわしも少々持て余した折柄おりからはるかの下界にぴかと光った者がある。その時鷲はしめたと思った。あの光ったものの上へ亀の子を落したなら、甲羅はまさしく砕けるにわまった。砕けたあとから舞い下りて中味なかみ頂戴ちょうだいすれば訳はない。そうだそうだとねらいを定めて、かの亀の子を高い所から挨拶も無く頭の上へ落した。生憎あいにく作家の頭の方が亀の甲より軟らかであったものだから、禿はめちゃめちゃに砕けて有名なるイスキラスはここに無惨むざんの最後を遂げた。それはそうと、しかねるのは鷲の了見である。例の頭を、作家の頭と知って落したのか、または禿岩と間違えて落したものか、解決しよう次第で、落雲館の敵とこの鷲とを比較......
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亀・龜(かめ)
亀・龜・・・カメ目の爬虫類の総称。堅くて丸い甲羅を持ち、敵に襲われると、頭・尾・手足をその中に隠す。大まかに陸亀と海亀に分けられる。海亀は手足がヒレになっていて水中を泳ぐのはうまい。背中の模様は六角形。日本では鶴と共に長生きする動物としてめでたいものとされる。冬眠する。「亀」の字は亀の姿からの象形文字。
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