窓の無い、底冷えのする部屋には坐っておられず、外は非合法の海であっても、それに飛び込んで泳いで、やがて死に到る
太宰治 / 人間失格 ページ位置:33% 作品を確認(青空文庫)
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犯罪・不正・悪事
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前後の文章を含んだ引用
......しろ、居心地がよかったのです。世の中の合法というもののほうが、かえっておそろしく、(それには、底知れず強いものが予感せられます)そのからくりが不可解で、とてもその窓の無い、底冷えのする部屋には坐っておられず、外は非合法の海であっても、それに飛び込んで泳いで、やがて死に到るほうが、自分には、いっそ気楽のようでした。 日蔭者 、という言葉があります。人間の世に於いて、みじめな、敗者、悪徳者を指差していう言葉のようですが、自分は、自分......
単語の意味
底冷え(そこびえ)
底冷え・・・体の芯まで冷え込むこと。また、そのようなきびしい寒さ。特に、寒い日の放射冷却や室内における空気の循環の悪さのために、冷たい空気が地面や床にたまり、足元から全身が冷えることをいう。
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強盗に身を落して、利欲のために人を殺してはいるものの、悪鬼のように相手の骨までは、しゃぶらなかった
菊池 寛 / 恩讐の彼方に amazon
犯罪はそれを起こす者の視野が非常に狭くなってるときに生じるのが常でしてね。にっちもさっちもいかなくなったり、あるいはかっとなって我を忘れたりして凶行に及んでしまう。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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どう地団太を踏もうと取り返しがつかない失敗
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
三原は疲労していた。囲まれた壁の中に彼はいた。どの壁面も打ち破ることができない。
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 amazon
自分の見たいようにしかものごとを見ない。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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