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私はどうしたらいいであろうと途方にくれるのであった。だが、私は創作上こういう取り止めない状態に陥ることには、慣れてもいた。強いて焦せっても仕方がない、その状態に堪えていて苦しい経験の末に教えられたことも度々ある。
岡本かの子 / 河明り ページ位置:18% 作品を確認(青空文庫)
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アイデアが出ない・生みの苦しみ
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前後の文章を含んだ引用
......ばかりがそれらの俤 を止めているものであろう。観念が思想に悪いように、予定は芸術に悪い。まして計画設備は生むことに何の力もない。それは恋愛によく似ている。では……私はどうしたらいいであろうと途方にくれるのであった。だが、私は創作上こういう取り止めない状態に陥ることには、慣れてもいた。強いて焦せっても仕方がない、その状態に堪えていて苦しい経験の末に教えられたことも度々ある。そうあきらめて私は叔母と共に住む家庭の日常生活を普通に送り乍 ら、その間に旅行案内や地図を漁 ることも怠らなかった。また四五日休みは続いた。 すると娘から電話がかか......
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墨をすって、筆をしめして、巻紙をにらめて、──巻紙をにらめて、筆をしめして、墨をすって──同じ所作を同じように何べんも繰り返したあと、おれには、とても手紙はかけるものではないと、あきらめて硯の蓋をしてしまった。
夏目 漱石 / 坊っちゃん amazon
いい考えも湧いて来そうな気がしていながら、仲々神霊は湧いて来ない。
林芙美子 / 新版 放浪記
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彼は木谷のことをたびたび考えた。そしてしらずしらずのうちに、この兵隊のことを考えるというようになっていた。事務室の准尉の近くで机に向って鉄筆を動かしているときでも、頭のなかに動くものがあって、その動きをたどってみると、その糸のさきに木谷の顔があるのにぶつかった。
野間 宏「真空地帯(新潮文庫)」に収録 amazon
名もないインディアンの、お墓に刻まれた、有名な祈り
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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