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退屈な時にはひげの数さえ勘定して見たくなる者だ。むかし獄に投ぜられた囚人の一人は無聊ぶりょうのあまり、へやの壁に三角形を重ねていてその日をくらしたと云う話がある。世の中に退屈ほど我慢の出来にくいものはない、何か活気を刺激する事件がないと生きているのがつらいものだ。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:58% 作品を確認(青空文庫)
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暇・時間を持て余す
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前後の文章を含んだ引用
......るが、こっちをどうする事も出来ないと云う安心のある時に愉快は非常に多いものである。なぜこんな事が面白いと云うとその理由はいろいろある。まずひまつぶしに適している。退屈な時にはひげの数さえ勘定して見たくなる者だ。むかし獄に投ぜられた囚人の一人は無聊ぶりょうのあまり、へやの壁に三角形を重ねていてその日をくらしたと云う話がある。世の中に退屈ほど我慢の出来にくいものはない、何か活気を刺激する事件がないと生きているのがつらいものだ。からかうと云うのもつまりこの刺激を作って遊ぶ一種の娯楽である。ただし多少先方を怒らせるか、じらせるか、弱らせるかしなくては刺激にならんから、昔しからからかうと云う......
単語の意味
髭・鬚・髯(ひげ)
勘定(かんじょう)
髭・鬚・髯・・・主に男性の、口・顎(あご)・頬(ほほ)のあたりに生える毛。顎ひげや頬ひげであることを強調する場合は、それぞれ「鬚」「髯」を使う。動物では、口のあたりに生える長い毛をいう。
勘定・・・勘(かんが[=考])え定めること。「勘」は訓読みで「かんが(える)」と読める。

1.数えること。いくらになるか計算すること。
2.代金を払うこと。また、その代金。
3.前もってしておくべき予測。見積もり。考慮。
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