つゆへ、どっぷりと蕎麦をつけこんでしまっては、とてもとても、 「食べられたものではない」 のである。 あの濃いつゆへ、蕎麦の先をつけてすすりこめば、蕎麦の香りが生きて、つゆの味にとけ合い、うまく食べられる
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:54% 作品を確認(amazon)
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そば
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......麦をどっぷりつゆにつけて食いてえものだ」 といったそうな。この、たとえばなしは、いろいろに流用されているが、ふざけてはいけない。 東京の蕎麦の、たとえば〔藪〕のつゆへ、どっぷりと蕎麦をつけこんでしまっては、とてもとても、「食べられたものではない」 のである。 あの濃いつゆへ、蕎麦の先をつけてすすりこめば、蕎麦の香りが生きて、つゆの味にとけ合い、うまく食べられるのである。 つゆがうすければ、どんな江戸っ子だって、じゅうぶんにつけてすすりこめばいいのだ。 だからといって、つゆの中へ蕎麦をつけこみ、ちぎったり、くちゃくちゃ......
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(鍋焼きうどん)ぐらぐらと煮立っているてんぷら、麩、うどんという獰猛三人組を、もう、ほとんどヤケド覚悟で、その熱さに半狂乱しながら食べる
東海林さだお / タクアンの丸かじり amazon
トンコツラーメンのように白濁している。丸鶏と豚骨と鶏ガラで作るというから作り方は似てるけどトンコツラーメンはどはしつこくない。面は中太のストレートの中華麺で具は実にもういろいろです。イカ、タコ、エビ、カマボコ、チクワ、キャベツ、ニンジン、モヤシ、ま、台所のそのへんにあるもの何でもということになりますね。
東海林さだお / コロッケの丸かじり amazon
油にまみれた唇に油にまみれた焼きそばをワシワシと大量に押し込むおいしさ。だんだん身を持ち崩していくようなやるせなさ。
東海林さだお / タクアンの丸かじり amazon
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