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彼の目も、その理由を解こうとするように、茫乎として海の方を見ていた。海の上には、志賀島が淡く浮かんでいる。
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:31% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......にはその理由がわかっていなかった。それを考えているのだが、思案がつかなかった。「私にはわかりません。なぜだか」 鳥飼は手を頰にあてて答えた。 三原は腕を組んだ。彼の目も、その理由を解こうとするように、茫乎として海の方を見ていた。海の上には、志賀島が淡く浮かんでいる。「三原さん」 鳥飼は、ぽつんと呼びかけた。 彼は先刻から抱きつづけてきた疑問を、このとき唇に出す気になった。「なぜ警視庁では、今になって佐山の情死を洗うのですか......
単語の意味
茫乎(ぼうこ)
茫乎・・・広々としているさま。ぼんやりして、掴みどころがないさま。「茫」は「果てしなく広いさま」「ぼんやりしたさま」をあらわす字。「乎」は他の語の後ろに付いて、状態をあらわす字。
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ミュウは小さく事務的にうなずいた。それから唇を結び、頭の中でなにかを計算していた。《…略…》彼女はその問題について自分なりの判断を下し、結論をどこかの引きだしにしまいこみ、静かに食事をつづけた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
鳥越はしばらく乾いた笑い声を上げていたが、それが引いたところでふと眼をつむり、肩こりをほぐすようにゆっくりと首を回し始めた。何かの記憶をじっと吟味しているようでもあった。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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ぼんやりと窓に映る風景を眺めている
梶井基次郎 / のんきな患者
男はただ僕を眺めているだけだった。僕の後の壁を眺めているのかもしれなかったが、その壁の前には僕がいたから、結局のところ男は僕を眺めていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
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目は泰山ではなく、まっすぐに壁に向けられたまま
池井戸 潤 / 民王 amazon
生垣の続く、長い一本道を せき は一度も振り返らず、だんだんに遠ざかって行った。
志賀 直哉 / 雨蛙「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
身を震わせながら風呂場へ駆け込んだ。白い尻がすっと残像のように流れていく。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
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