日本語表現インフォ：ピンとくる言葉や描写が見つかる辞典

まるでこだまのように僕の心でしばらくのあいだ響いていた。

村上春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録　ページ位置：99%　作品を確認（amazon）

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前後の文章を含んだ引用

......りでバスが来ると僕は二人にバスの料金を与えた。「またどこかで会おう」と僕は言った。「またどこかで」と一人が言った。「またどこかでね」ともう一人が言った。　それはまるでこだまのように僕の心でしばらくのあいだ響いていた。　バスのドアがパタンと閉まり、双子が窓から手を振った。何もかもが繰り返される……。僕は一人同じ道を戻り、秋の光が溢れる部屋の中で双子の残していった「ラバー・ソウ......

単語の意味

木霊・谺（こだま）

暫く・姑く・須臾（しばらく）

木霊・谺・・・１．木に宿る霊。木の精霊。
２．（１が応えるものと考えられて）音や声が山や谷などの側面ぶつかって跳ね返ってきて聞こえる現象。山彦（やまびこ）。

暫く・姑く・須臾・・・１．長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
２．ちょっと待った！

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耳に残る・音声を覚えているの表現・描写・類語（記憶のカテゴリ）の一覧ランダム５

（あ、奥さん。あたし小野香織っていいます。ご存じでしょう、名前ぐらいは。先生の赤ちゃんができたんで、産みますから）　電話の声が甦って、ちえ子は痛みに耐えるように瞼を閉じた。以来、かたときも忘れることのできぬ呪詛の声である。

浅田次郎 / うらぼんえ「鉄道員（ぽっぽや） (集英社文庫)」に収録　amazon関連カテ心の傷・トラウマ耳に残る・音声を覚えている

自分が描いた画を褒められると、その言葉が耳の中で溶ける。《…略…》褒めてくれた桜（人名）の声だけが、ミルクティーの中に落とした角砂糖のように溶けて耳の中に沈殿している。

朝井リョウ / 僕は魔法が使えない「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録　amazon関連カテほめる・絶賛・賞賛耳に残る・音声を覚えている

シャワーの立てる音の向こうから、いらっしゃいませという女性の声が聞こえてきて、はっと周りを見回す。もちろん浴室には自分以外だれもいない。いらっしゃいませのさざ波が自宅にまで押し寄せてくるようになると、いまが佳境なんだなとぼんやり分かる。