深くなった乳色の靄が、木立に絡まるように漂う
原田 康子 / 挽歌 作品を確認(amazon)
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霧・かすみ・もや
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単語の意味
乳色(ちちいろ)
乳色・・・牛乳のような色。少し濁りのあるような白。乳白色。
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霧・かすみ・もやの表現・描写・類語(雨・霧のカテゴリ)の一覧 ランダム5
霧はゆっくりうねりながら、一つの方向へ流れていた。それは風景をすっぽり包み込んでしまうような息苦しい霧ではなく、透明な清らかさを持っていた。手をのばすと、その薄くてひんやりしたベールの感触を味わうことができそうだった。
小川 洋子 / 夕暮れの給食室と雨のプール「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
急に四囲の草木が葉裏をかえしたような妙な空あいになり、霧のようなものが立ちこめてみえる。
林芙美子 / 新版 放浪記
太陽は、少し西のほうに寄ってかかり、幾片かの蝋 のような霧が、逃げおくれてしかたなしに光りました。
宮沢賢治 / 風の又三郎
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細い、ジュクジュクした雨
小林多喜二 / 蟹工船
雨に煙ったサイドミラーの中にぽつんと灯っていた赤い色は、シクラメンだったのだろうか。それとも私を見送る彼女の傘だったのだろうか。
浅田次郎 / 伽羅「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
四囲の空気を、さっと刀で切りつけてやりたいような、じれじれした雨である。
林 芙美子 / 浮雲 amazon
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