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夕暮になるとこの医学部の建物や病院の窓々にはうるんだ灯がともり、港にはいる満艦飾の船のように見えた
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 ページ位置:92% 作品を確認(amazon)
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夕方
屋内から外に洩れる明かり
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前後の文章を含んだ引用
......むけると、そのまま昇降機には乗らず、最近設けられたばかりの非常階段から中庭に走り出た。 その中庭にはもう夕闇が迫っている。むかし彼女が看護婦学校の生徒だった頃、夕暮になるとこの医学部の建物や病院の窓々にはうるんだ灯がともり、港にはいる満艦飾の船のように見えたものである。それは昔のノブにF市に隣接する博多港の祭りのことをいつも思いださせたものだった。 だが今、暗い灯の洩れているのは病院の受付と事務所だけだった。軍歌を......
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夕方の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
夕焼けのほとぼりに映えた宵空が、切り紙細工のような屋根の黒さをくっきり浮き出している
永井 龍男 / コチャバンバ行き amazon
もうすっかり日が暮れているのに気付き、部屋の電気のスイッチを入れた。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
脚本の文字が読みにくいと思ったら、いつの間にか陽が傾いていた。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
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屋内から外に洩れる明かりの表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
夜 更けて、ときおり 点いたり消えたりする母親の部屋の 灯 も、小さなさざなみの青さよりもっとはかない何かを投げかけてきた。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
灯かげの隙洩 る戸
吉川英治 / 野槌の百
デパートの窓明かりが歩道を明るく照らし、とぎれなくゆきかう人々の顔も白く輝いて見える。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
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「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
街は夜だ。信号待ちのフロントグラスの前をゆきかう人々は、サラリーマンもOLも、若者も年寄りもみんな光って美しく見える。静かに冷たい夜のとばりの中を、セーターやコートに包まれて、みなどこかしらあたたかい所を目指してゆく時刻だ。
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
周りは、本当に静まり返っていた。藍色の景色。風が、僕の髪をなびかせ、背の低い雑草を揺する。静けさに聞き惚れそうになる。きっと、月が落ちてきたとしても、コインが回るような音が出るくらいだろう。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
(朝の)霧に霞んでいる道路を走った。家々は戸と窓を閉ざして動くものは何もなく、僕は巨大な生物に呑まれて、腸の中をぐるぐる回る童話の主人公なのだと、自分のことを思った。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
夕陽に煙った幻のようなエッフェル塔
岡本かの子 / 母子叙情
「室内のようす」カテゴリからランダム5
リビングの静けさを背負ったベランダ
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
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