やくざな人間
吉川英治 / 無宿人国記 ページ位置：25% 作品を確認（青空文庫）
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ひとでなし
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......にでも」 「じゃ、明夕 までに、熟考して」 「花沢屋に泊っているから、そこへ、返辞をしてくれ、待っているぜ」 と、一角は、二人に別れて、宿へ帰った。 「なぜ、俺ほど、やくざな人間が、兵部に頼むといわれた時、いやだと、断りきれなかったろう？」 宿屋の一間で、腹ン這いになりながら、一角はまたしても、同じ悔いを、胸の中で、呟いた。 「やっぱり―......
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